エネ管その2_平成27年度科目2

問題は省エネルギーセンターのHPを参照してください。
https://www.eccj.or.jp/mgr1/15test/answer.html
科目Ⅱの解答を記します。
最後に感想をつけます。(講評はおこがましいので)
なお、式中の単位は煩雑になるため必要な場合のみつけます。
問題4
1)
理想気体の状態方程式は以下のようになります。
確認ですが、Rはガス定数で一般ガス定数R0で無い事に注意。
一般ガス定数の場合、右辺はm[kg]ではなくn [mol]を用います。
P1V1=mRT1・・・式(1)
式変形し、V1=mRT1/P1となり、①は(オ)が正解です
上式に数値を代入し、
V1=10×287×800/1×10^6=2.296 よってAは2.30[m3]となります。
2)
①等圧冷却のもとでなされた仕事でV2=1/2V1となるので、
dW=-P1ΔV=-P1×(V2-V1)=-1.0×10^6×(2.296/2-2.296)=1148000
単位はJなので、kJに直します。よってBは1.15×10^3[kJ]となります。
②この時の温度T2は、状態方程式
P1V2=mRT2・・・式(2)
となり、数値を代入しても解けますが、(1)との比を取った方が簡単なため、式(2)÷式(1)で、
V2/V1=T2/T1
V2/V1=1/2V1/V1=T2/800
T2=400
よってCは400[K]となります。
③内部エネルギー量の変化は、
ΔU1=mCvΔT
で表され、数値を代入すると
ΔU1=10×0.717×(800-400)=2868
よってDは2.87×10^3[kJ]となります。
ここでおさらいですが、熱量ΔQは、等圧変化ではmCpΔT、等容変化ではmCvΔTとなります。
内部エネルギーはどちらの変化の場合もmCvΔTです。等容変化の場合、外部への仕事量が0となるからです。
④定圧比熱は、マイヤーの式より
Cp-Cv=R
の関係があるため、数値を代入して求めます。比熱の単位のkJ、J部分を注意して計算して下さい。
Cp=Cv+R=0.717+0.287=1.004 よってEは1.00[kJ/kg・K]となります。
⑤等圧変化でのエンタルピー変化は以下の式で求めます。
ΔH=ΔU+PΔV
よってこの場合、①と③の結果を使って、
ΔH1=ΔU1+(-P1ΔV)=2.868×10^3+1.148×10^3=4.016×10^3
よってFは4.02×10^3[kJ/kg・K]となります。
⑥エントロピー変化は以下の式で求めます。
dS=dQ/T 式変形し、
ΔS=(S2-S1)=∫(dQ/T)=mCp∫(dT/T)=mCp×ln(T2/T1)
数値を代入します。対数の値の表が与えられているので、
mCp×ln(T2/T1)=10×1.004×ln(1/2)=10×1.004×-ln(2)=10×1.004×-0.6931=-6.958
よってGは6.96[kJ/K]となります。
注意点として、エントロピーは常に増大すると覚えられている方は、負の値が出て、
あれ?と思ったかもしれませんが、正しくは、「孤立系のエントロピーは常に増大する」なので、
今回のケースでは負の値でも問題ありません。
⑦空気が失った熱量は、
dQ=dU+PdV
dH=dU+PdV+VdP ここで、等圧下なので、VdP=0
よって、
dQ=dH
となる。すなわち、熱量の変化はエンタルピーの変化であるので、②は(ウ)が正解です
3)
①内部エネルギーの変化量はΔU2=mCvΔTで表され、
ΔU1=mCvΔT=10×0.717×(800-400)=2868
よってHは2.87×10^3[kJ]となります。
②2)の⑥と同様であるが、今回は定容変化のため、熱量Q=mCvΔTで表される。
(等圧変化の場合はmCpΔT)
ΔS=(S3-S2)=∫(dQ/T)=mCv∫(dT/T)=mCv×ln(T3/T2)=10×0.717×ln(2)=4.969
よってIは4.97[kJ/K]となります。
③定容変化なので、W=-PdV=0のため、熱量の変化は全て内部エネルギーの変化となります。
Q2=ΔU2
よって、③は(ク)が正解です
【問4感想】
過去10年分を通して、一番簡単な年だったのではないでしょうか。
基本問題の組み合わせで、奇問や判断に迷う問題なし。
過去問を通して、有効数字の取り扱いに気をつければ、例年4~6割程度の得点率の方でも満点をとれるかと。