エネ管その8_熱力学の基礎

こんにちは

前回は熱流体に関してコラムを書きましたが、今回は熱力学に関して実際私が使用した本をレビューしていきたいと思います。

①物理のエッセンス-電磁気・熱・原子-
浜島清利, 河合出版, 約900円
難易度:★☆☆☆☆
エネ管対応度:★☆☆☆☆
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 大学受験用の物理の参考書です。私は10年以上前の大学受験時にも使用し、エネ管を受けようと決心した時にこの本からスタートしました。熱力学該当箇所はページ数でいうと22ページしかありませんが、熱力学の概要をつかめます。大学受験レベルなので、ファンデルワールスの式などは出てきません。サイクルはカルノーサイクルしか出てきませんが、22P程しかないので1日で読み終わります。熱力学の全くの初心者はこの本を含め、大学受験用の参考書から入ることをお勧めします。

②スバラシク実力がつくと評判の熱力学キャンパス・ゼミ―大学の物理がこんなに分かる!単位なんて楽に取れる!
馬場敬之, マセマ出版, 約2400円
難易度:★★★☆☆
エネ管対応度:★☆☆☆☆
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 大学教養学部(1,2年生)向けの参考書。私の勤めている大学の生協に積んであったから買ってみました。近年流行りの大学受験予備校講師が大学生向けに書いた本。感想として、あまり分かり易くない、小文字大文字表記が他の本と異なる(学術的にはどちらが合っているか不明だが)、サイクルはほとんど出てこない、ということからエネ管向けの基礎力養成にはあまりお勧めできません。本のタイトル通り大学生が単位を取るためにはいいのかも。

③例題でわかる工業熱力学
平田哲夫ら, 森北出版, 約3000円
難易度:★★★☆☆
エネ管対応度:★★★★☆
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 書店では、エネ管コーナー(これ自体滅多にありませんが)にはおそらく置いていません。物理学コーナーや一般教養コーナーとかにあると思います。この本は、実はエネ管の前に取得した高圧ガス製造保安責任者甲種化学用に買っておいた本です。結局、高圧ガス試験には試験元の出した本しか使いませんでしたが、中身を見るとまさにエネ管の内容ドンピシャ。例として、目次1P分を上に示しています。エネ管試験に出てくるサイクルはすべて網羅されています。演習問題はついているものの、略解記載なのがマイナスか。まあ、私は2年目にこの本を使って、その時の熱Ⅱの試験に落ちてるんですが、過去問をこなせばこなすほど、この本が意図してかせずしてか、エネ管向けになっていることが分かると思います。

④演習 化学熱力学
渡辺 啓, サイエンス社, 約2000円
難易度:★★★★☆
エネ管対応度:★★☆☆☆
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 主に大学院試験向けの’黄色い本’こと、サイエンス社の演習本シリーズの一冊です。私も、大学院試向けに10年くらい前に買って、エネ管試験時にも見直しました。とにかく、演習、演習、演習の嵐です。相平衡や電池等の化学的な要素もたくさん出てきます。熱力学の基礎をしっかり学べ計算には非常に強くなりますが、1週終えるのに前述の本の数倍時間がかかるため、エネ管向きではないかもしれません。

⑤やさしい熱計算演習
高村ら, 財団法人省エネルギーセンター, 約2500円
難易度:★★★★★
エネ管対応度:★★★★★
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 エネ管主催者団体が出している本なので、ほぼ公式本といっていいでしょう。掲載問題はエネ管過去問(ただし、昭和50年代の問もあり相当古い)で、最もエネ管向きといえるでしょう。ただし難易度は高く、エネ管の中でもトップクラスの難易度の問題が多く掲載されています。1周するのに時間がとんでもなくかかるため、私や私の周囲はほぼ全員脱落しています。当初私は、51問程度の問題数があるので、一日5問2~3時間で2週間程度で終わらそうと手を付けましたが、1問に対し、解答を読む時間を含め2時間以上かかり、諦めました。個人的には、簡単な基礎本をおさえて、過去問演習をした方が近道かと。コスパとしては悪いかもしれません。半年くらい試験勉強時間を取れる人なら、この本を何週かしたら、安定に合格点を取れると思います。問題の質や解説は文句なく素晴らしいのですが、くれぐれも計画的にご使用ください。

以上、5冊レビューいたしました。

ではでは。

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