電験その4_科目別勉強法

 こんにちは

 前記事からの続きです。

 高校物理を修め、電験へ向けたスタートラインに立ったとしたら次は何をすべきでしょうか?この段階で、過去問集をやりこむのは早すぎです。目を通す程度でいいでしょう。理解できないし、すぐに答えを見て暗記するにしても、系統だった知識がないのですぐに忘れてしまうでしょう。過去問演習は絶対に必要ですが、この段階ではまだ早いと思います。どうしてもやりたければ、最新1年分だけやってみて、無力さを痛感してみてください。

 では、何をやるか。参考書の中でも最易に分類される本です。その前にまず、教材に関して少し。

【雑誌に関して】
 勉強し始めは、「新電気」や「電気計算」といった雑誌を購読するような奇を衒う方法より、オーソドックスな参考書による独習から始めたほうが良いでしょう。自分の勉強の進度と合っていない可能性が高いからです。雑誌は、優等生で、1年で全科目合格するような方を想定し、試験日程を考慮して、それに合わせる進度で各月の記事が掲載されています。また、バックナンバーが欲しくなるのが人情であり、入手も面倒です。バックナンバーが手に入らないと、基礎から始まっている△月号を手に入れてないから~とモヤモヤすることでしょう。

【DVD等視聴覚教材に関して】
 私はDVD教材などを視聴したことがありませんので、これに関しては有意の判断がつきませんが、価格が数万から数十万と高いケースが多く、ネットで評判を探した限りでは費用対効果は薄いとの意見が多かったです。

【予備校に関して】
 電験や電気工事士試験に特化した予備校が数か所あります。東京等通学できる大都市圏に住んでいればよいのですが、地方だと現実味がありません。合格体験記に、飛行機で毎週通った方の紹介ありましたが、そこまでの熱意がある人は通ってみてもいいと思います。大学受験に対する予備校に相当するもので、講師もプロフェッショナルですのでお金と時間に余裕があれば、とても良い選択肢になると思います。ただし、個人的には実技が必要な電気工事士及び参考書の多くない電験1種、2種には予備校通いのような対面指導式学習が有効であると思いますが、電験3種に関しては独習で十分対応可能な範囲だと思います。

 それでは、オーソドックスな独習法を見ていきましょう。上から下への流れです。
 
学習する順番は理論→電力→機械→法規を基本として、法規を試験までの残り時間を鑑みて、電力の前に移動させたり機械の前に入れたり各自カスタマイズしてください。
理論
・高校物理:センター試験物理電磁気分野は満点レベルまで。
・電験三種よくわかる理論, オーム社:1か月程度で2周位。
・これだけ理論, 電気書院:1か月程度で終わればいいですが、かなり時間がかかります。
・電験3種過去問題集, 電気書院:2週間で10年分。解けない問題にチェックを入れる。
・電験三種完全攻略, オーム社:2週間で理論分野を終わらせましょう。
・電験3種過去問題集, 電気書院(再度仕上げ):過去問で解けない問題はないくらいやりこむ。

<備考>
 よくわかる~、とこれだけ~は時間がない時は片方だけ(よくわかるの方をお勧め)でいいと思いますが、重複する範囲を異なる記述で学ぶと、復習もできますし、記憶の定着もよくなると思います。難易度はこれだけ~のほうが一回り上です。完全攻略は良くまとまってますが、難易度が高く、途中で試験日が来てしまうような時間が足らないことが明白な場合は、この本を使用せず過去問演習優先で取り組んでください。この本を飛ばして、他の科目の勉強も一通り終わってから、まとめて4科目分(完全攻略1冊に4科目分収録されています)やる方が良いでしょう。
(裏話)旧帝国大学理系学部合格レベルに物理ができれば、参考書1冊流し読み+過去問10年分で合格点を簡単に超えられます。
電力
・電験三種よくわかる電力, オーム社:1か月程度で2周位。※ここの時点で分からなかったら手放しで推奨できませんが、工業高校教科書を使ってもよいでしょう。(その2記事参照)
・これだけ電力, 電気書院:1か月程度で終わればいいですが、かなり時間がかかります。
・電験3種過去問題集, 電気書院:2週間で10年分。解けなかったらチェックを入れる。
・電験三種完全攻略, オーム社:2週間で電力分野を終わらせましょう。
・電験3種過去問題集, 電気書院(再度仕上げ):過去問で解けない問題はないくらいやりこむ。

<備考>
理論と同じ。
機械
・電験三種よくわかる機械, オーム社:難しい科目です。時間を多めにとりましょう。※ここの時点で分からなかったら手放しで推奨できませんが、工業高校教科書を使ってもよいでしょう。(その2記事参照)
・これだけ機械, 電気書院:時間を多めに。
・電験3種過去問題集, 電気書院:2週間で10年分。解けなかったらチェックを入れる。
・電験三種完全攻略, オーム社:漏れの無いように勉強しましょう。
・電験3種過去問題集, 電気書院(再度仕上げ):過去問で解けない問題はないくらいやりこむ。

<備考>
 私は1年目によくわかる~と、これだけ~を半分も理解できないまま試験に挑みました。もちろん、過去問も自力で解けない問題ばかりで、チェックがたくさんつきました。結果は3割しか取れず完敗。2年目に、よくわかる~とこれだけ~をしっかり復習して8割くらい理解し、完全攻略で応用力もつけ、過去問を完璧にいかないまでも8割方解けるようになった状態で試験を受け、6割ジャストの得点率でぎりぎり合格しました。途中、スイスイわかる機械(電気書院)に手を出しましたが、これは、よくわかる~とこれだけ~の問題と解答を暗記してしまい、条件反射で答えが出るようになってしまったため、本質を理解できているか不安になったので、払拭するため復習がてら記述の異なる本書を取り組んだだけで、この本自体の効果は大きくなかったと思います。あまり読みやすい本でもありませんでしたし。
法規
・電験三種よくわかる法規, オーム社:他の科目より半分くらいの時間で習得できます。
・これだけ法規, 電気書院:これも半分くらいの時間で。
・電験3種過去問題集, 電気書院:2週間で10年分。解けなかったらチェックを入れる。
・電験三種完全攻略, オーム社:漏れの無いように勉強しましょう。
・電験3種過去問題集, 電気書院(再度仕上げ):過去問で解けない問題はないくらいやりこむ。

<備考>
 時間がない場合は、これだけ~を省略。完全攻略も省略。過去問をしっかり。
 3年で4科目受かれば合格ですが、最初から3年計画は危険だと思います。時間の都合は人それぞれですが、せめて2年計画を目指して、漏れた1科目を3年目でしっかり射止める、という計画の方が精神上安定すると思います。そううまくいかないのが試験勉強というものなのですが・・・。
 上でいろいろ書きましたが、あくまで参考として、自分なりの勉強法を探してみてください。資格試験もそうですが、勉強に関しては自分のスタイルを確立できた人は「強い」です。いわゆる「悪書」に引っかからなければ、勉強すればするほど伸びますので、自分を信じて頑張ってください。

文字だけになってしまいましたが、とりあえずここまで。

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