エネ管その16_数値のまるめ論争

 こんにちは
 前回記事に関して、例えば複雑な式の場合、小区間で部分部分計算していたら誤差が大きくなるのではないかというご指摘を受けました。これに関し、乗数の多く、比較的誤差が大きく出ると思われるステファンボルツマンの式で検証してみました。
 I=σT^4 I:放射発散度 σ:ステファンボルツマン定数[W m-2 K-4] T:温度[K]
 σ=5.67E-8、T=20[℃]=293.15[K]が与えられ、有効数字3桁でIを求めよという問題があったとします。
(都合によりTは5桁目まで使い計算しますが、そこは本質的でないので無視してください)
 この場合、部分部分でまるめを行うとしたら、σTで1回目、σT^2で2回目、σT^3で3回目、σT^4で4回目のまるめを行うことになります。(ここで、まるめを行った場合、切り上げと切り下げで打ち消しあったり、重なり合ったりしますが、面倒なので、ここでの大小の議論も今回はスルーします)。
 計算過程は以下のようになります。
marumeF2.jpg
 この場合、エクセルにおける一括計算で最後にまるめたものと、部分部分でまるめて計算したもので最後の答えは同じになります。
 では、温度を変化させた場合、同様に同値となるか見てみましょう。Tを変数として、Iの計算結果を示します。最終列の、「部分部分でまるめた最終解 - 一括計算の最終解」に注目してください。温度は0.1K刻みで100K~1000Kまで計算しています。
marumey2a.jpg
marumey3a.jpg
marumey4a.jpg
 9000セル中608セルで誤差が生まれました。(有効数字での誤差なので、イコール解答の誤差になる)
 単純確率で7%弱です。意外と大きいですね。
 ・このような誤差の出ないような数値設定
 ・答えに誤差が出る場合の、正解答公表時の取り扱いの明記。(答えを2個表記するなど) 
 ・上記の事前告知
 これらのことを主催者様にお願いしたいですね。
 結構めんどくさくなりそうなので、与えられる小数点桁数と誤差の関係などは求めていませんが、もし要望があればやってみようかな・・・。今は国際学会の原稿で忙しいから暇なときにね。(*´ω`)
 
 ではでは

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